殺虫剤 特製スケルシン95

殺虫剤 特製スケルシン95

<有効成分>

マシン油95.0%

<規格>

500ml×20

<毒性区分>

普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)

<特徴>

◆天然由来成分のマシン油を成分とした乳剤です。

◆冬季の散布で、果樹で越冬するカイガラムシ類に効果があります。

◆各種薬剤に抵抗性をもつダニに対しても効果があります。

 

 

特製スケルシン95(マシン油乳剤) Q  and  A

 

Q1. 「希釈倍数」 30倍の散布液を1ℓ作るとき、水と薬剤は何mlずつ必要ですか?

A1. 薬剤の量は「散布液÷倍率」で求めることができます。

具体的には、1,000ml(散布液1ℓ)÷30(倍)=33ml となり、 薬剤33mlが必要となります。

(この場合、水は1,000-33ml=967ml 必要となります。)

◆希釈液の作り方のコツ

・薬剤を少量の水であらかじめ薄めておくと、混ざり易くなります。

・噴霧器に直接薬剤を入れてから水を加えると、泡立って希釈しにくいのでご注意ください。

※注意:製品のキャップは8mlですが、薬剤が手に付着するのを避けるためできるだけ専用の計量カップ等を使用ください

希釈早見表_001

Q2  展着剤は加えたほうが良いですか?

A2 必要ありません。

 

Q3 新葉が出る時期や、花が咲くころに使用できますか?    

A3 薬害(枯れ、萎れ)が出やすいので散布は避けてください。

多くの殺虫剤は、カイガラムシが作り出す蝋質(白い塊)に薬液が弾かれてしまい効きにくいことが多いのですが、マシン油乳剤は、カイガラムシを油の膜でおおってを窒息死させることで殺虫します。(物理的な殺虫作用)

同様に新芽は柔らかく、マシン油の作用で気孔が塞がれ窒息状態となってしまうためこの時期の散布はさけてください。

・かき、りんご、なし、もも、うめ等の落葉果樹は、落葉が終わってから新芽が出始める前までに使用してください。(地域やその年の気候によって落葉する時期や新芽が動き出す時期が異なりますので、散布する時期の見極めが重要です。)

みかん、レモンなどのかんきつは、冬季(30~45倍)夏季(100~200倍)で希釈倍率が異なり

ます。(開花期や着果期は、散布しないでください。)

 

Q4 「作物名」に記載のない樹木類(モチノキ、ヒサカキ、マツ等)花木類(バラ、ツバキ、サツキ等)に使用できますか?

A4 使用できません。ラベルの「作物名」に記載ある作物にのみご使用いただけます。

 

Q5 「総使用回数」の記載がありません、何回使ってもよいのですか?

A5 1か月程度間隔を開けて散布してください。

マシン油の原料は天然物由来の鉱物油で、「化学的に合成されたものでない農薬」として、使用回数制限が設けられていません。しかしながら多く散布すればよく効くというものではなく、植物にダメージを与えることになりかねません。

 

Q6 収穫する前の日に散布しても大丈夫ですか?

柑橘などは冬に収穫する品種が多いのですが、他の農薬では「使用時期」の欄に、例えば「収穫7 日前まで」等の記載があります。特製スケルシン95のラベルに記載されていません。

A6 A5の理由と同様で特に問題ありませんが、散布直後に収穫した果実を食べるのに抵抗がある場合は

散布前に収穫するなどの対策を行ってください。

 

Q7 庭のミカンの木にマシン油を散布したら、近くの松の木や、家庭菜園の野菜にかかってしまい

  ました。大丈夫でしょうか?

A7 松類(特に五葉松)やサツキ類で、マシン油がかかって薬害を起こしてしまったという事例がありますので、散布の際はかからないように注意してください。

また、野菜や草花も薬害(枯れ、萎れ等)が出やすいのでかからないように注意してください。

 

Q8 石灰硫黄合剤も使いたいのですが、どのくらい間隔をあければよいですか?

 

A8  1か月程度間隔をあけてください。またラベルの「効果・薬害等の注意」に記載どおり、混ぜて使用しないでください。

 

Q9 ラベルの「効果・薬害等の注意」に「うめに使用する場合には落葉期での散布はさける」と記載されていますが、何か害でもあるのでしょうか?

A9 うめの生産地で、落葉期(落葉している期間)にマシン油を散布したことが原因で、翌年果実の収穫量が減った事例がありました。落葉後に散布してください。

また暖冬の年など、年明けの早い時期から花が咲く傾向がありますが、花芽

が膨らみだしたら散布を控えてください。

うめの枝に寄生したウメシロカイガラムシ

うめ 枝 ウメシロカイガラムシ CIMG3974

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q10 ミカンの葉が真黒くなってしまいました。どのような対策をしたらよいでしょうか?

A10 カイガラムシ等の害虫が原因のすす病の可能性が高く、害虫の防除対策を行います。

すす病菌はカビの一種で、カイガラムシ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の排泄物などをエサにして繁殖します。すす病は見栄えが悪くなるばかりでなく、光を遮ることで光合成を妨げ植物の成長に悪影響を及ぼします。

みかんの葉に発生したすす病

みかん 葉 すす病 CIMG3960

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特製スケルシン95が使用できる果樹

落葉果樹:リンゴ・ナシ・カキ・キウイフルーツ・ブドウ・モモ・スモモ・ウメ・アンズ・サクランボ・クリなど

 常緑果樹:かんきつ類(みかん、なつみかん、ゆず、かぼす、きんかん、レモン、ライムなど)

 

× 特製スケルシン95を散布が使用できない果樹

 常緑果樹:オリーブ、びわ、マンゴー、パパイヤなど

 

果樹のカイガラムシ

クワコナカイガラムシ

リンゴ、ウメ、ナシ、モモ、カキ、ブドウ等 多種類の果樹に寄生する。

クワコナカイガラムシ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クワシロカイガラムシ

ナシ、モモ、カキなどの果樹や、多種の樹木類に寄生する。

クワシロカイガラムシ (1)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フジコナカイガラムシ

カンキツ、ナシ、ブドウ、カキなど極めて多食性。枝、幹、果実に寄生する。

フジコナカイガラムシ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アカマルカイガラムシ幼虫

カンキツ類の害虫として著名。葉面、幹、果実に寄生する。

アカマルカイガラムシ幼虫