コラム

〈身近な雑草シリーズ1〉「チドメグサ」

 

そもそも雑草って何?と疑問を持たれるかもしれません。

実は、「雑草」ということばの解釈はとても幅が広く、植物とのかかわり方や場に応じて変化します。育てている野菜や花の近くに生えてきた他の植物を指す場合もあれば、日々の中でふと目についた身近な草花を示すこともあります。

本コラムでは、雑草を「ある場所において、栽培を意図していない植物」として、植物を

ご紹介します。

 

第一弾として紹介するのは、チドメグサです。チドメグサはセリ目ウコギ科チドメグサ属の種で、その名前は止血に利用されてきた歴史に由来します。つややかに光を反射する葉の表面、丸っぽい葉のふちの波模様や切れ込み、茎をのばして絨毯のように広がる姿が特徴的です。

チドメグサの葉

チドメグサは非常に身近な植物で、その強力な繁殖力を生かし、山野から庭、植え込み、路面のわずかな隙間に至るまで、あらゆる場所で生活しています。それは芝地でも例外ではなく、たびたび芝の隙間から丸い葉を伸ばす姿を見ることができます。人間が利用しない場所では悪さをしませんが、競技のフィールドであるゴルフ場などに侵入してしまった場合は、雑草として防除または駆除が必要になります。

 

茎をのばして広がるチドメグサ

ちなみに同じチドメグサ属の仲間にはオオチドメ、ノチドメなどがあります。チドメグサとの見分け方は少々複雑ですが、葉の大きさや切れ込み、表面の質感が少しずつ異なります。また、水辺の環境に適応した仲間も存在します。特に水草として輸入された外来種のブラジルチドメグサは、野外環境に逸出した結果、強い繁殖力で在来生態系に介入して問題になっているため、慎重な取り扱いが必要です。

チドメグサやその仲間は、比較的見つけやすい植物です。ご興味を持たれましたら、ぜひ図鑑を開きながら調べてみてくださいね。

 

参考 ・「植調 雑草大鑑」全国農村教育協会

著:浅井元朗 企画 公益財団法人 日本植物調節剤研究協会

・「山渓ハンディ図鑑 野に咲く花 増補改訂新版」山と渓谷社

林弥栄 改訂版監修 門田裕一

・一般社団法人日本植物生理学会 みんなのひろば 植物Q&A

「チドメグサの効能について」

https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=4426

・国立研究開発法人 国立環境研究所 侵入生物データベース

「ブラジルチドメグサ」

https://www.nies.go. jp/biodiversity/invasive/DB/detail/81150.html